こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、新政「秋櫻コスモス」生酛木桶純米!滑らかで伸びやかな美酒です。
さまざまな日本酒の飲みレポを取り揃える「夢中図書館 日本酒館」。飲み口レビューや銘柄情報など幅広く日本酒の魅力を伝えます。
■新政「秋櫻コスモス」生酛木桶純米
今日の日本酒は、秋田の名蔵「新政酒造」から届いたこちらのお酒です。
新政「秋櫻コスモス2020」生酛木桶純米。
あざやかなラベル・デザインですね…。
「Colors(カラーズ)」シリーズから、2020-2021シーズンのコスモスラベルです。
Colors(カラーズ)は、秋田の酒米の個性を味わっていただくための火入れシリーズ。
個々の酒米の魅力を最も発揮する精米歩合で醸造、適切な熱殺菌処理を行うことでその特徴をそのままに固定。全量木桶仕込みした日本酒です。
酒米にこだわってるんですね。この「秋櫻コスモス」で使用する酒米は、「改良信交」です。
むむっ…、聞いたことのない酒米ですね…。調べてみると、蔵元HPに次のように書かれていました。
「改良信交」は昭和34年、秋田で初めて生まれた酒造用好適米である。「信交190号」を親に持つため、血統的には「美山錦」と兄弟の関係にある。ところが味わいは正反対とも言え、「美山錦」が硬質な印象を与えるのに対して「改良信交」はあくまでも滑らかで伸びやかな味わいである。
(新政酒造HPより)
なんと、そんな歴史のある酒米だったのですね。
しかも秋田生まれ…。地元秋田にこだわる新政酒造にぴったりの酒米ですね。
ちなみに、新政酒造は、秋田発祥の6号酵母にこだわった酒造りをしていることでも有名。
ラベル裏には、次のような酒造りの方針が記されています。
当蔵の方針
秋田県産の酒米を、生酛純米造りにより、六号酵母にて醸す
それでは早速、新政「秋櫻コスモス2020」生酛木桶純米をいただきましょう。
■飲み口は
新政「秋櫻コスモス2020」の美しいラベルを眺めながら、杯を口に運びます。
凛と冷えた雫とともに、口のなかに広がる透明感あふれる香り…。
なんとスッキリした味わいでしょうか。
日本酒離れした味わいです。誤解を恐れず言うと、清涼飲料のような飲み口。
あえて言うならマスカット・ジュースのよう…。爽快感が半端ありません。
そして飲み進めていくと、柑橘系の酸味がやわらかく舌に伝わっていきます。
美しさと清らかさが一層際立つよう…。これが酒米「改良信交」の特徴である「滑らかで伸びやかな味わい」でしょうか…。
日本酒というよりもワインを彷彿させる飲み口です。この飲み口はヤバい…。
魚とも肉とも、どんな料理ともよく合います。気づけば、どんどん杯が進んでいきました…。
「美酒」と呼ぶにふさわしい酒です。こんな日本酒を醸してくれた新政酒造に感謝です。
同蔵はまだまだ新しいチャレンジに取り組んでいます。果たして次はどんな美酒に出会えるでしょうか…。楽しみです。
ありがとう、新政! ありがとう、秋櫻コスモス!
■基本情報
名称:新政「秋櫻コスモス2020」生酛木桶純米
アルコール分:13度
原材料名:米(秋田県産)、米麹(秋田県産米)
原料米名:改良信交100%使用(2020年度収穫 秋田県産)
精米歩合:精米55%、掛米60%
使用酵母:きょうかい6号
発酵容器:木桶
製造者:新政酒造株式会社
秋田県秋田市大町6丁目2-35