こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、大好きな酒蔵「新政酒造」から貴醸酒「陽乃鳥」(ひのとり)です。
■新政酒造
新政酒造は、当「夢中図書館」でも何度か取り上げている、個人的にどハマリの秋田の酒蔵です。
その特徴は、秋田県産米へのこだわり、そして、生酛(きもと)純米造りへのこだわりです。
秋田県産米へのこだわりは、蔵元の所在する地域への感謝、敬いの気持ちが込められています。
通常の倍以上の時間と手間がかかる生酛造りへのこだわりは、これまで積み重ねてきた伝統への酒造りへの敬意の証でしょう。
現在の蔵元を務める佐藤祐輔さんが、それまでの普通酒中心の酒造りを一新して、添加物を一切使わない「純米造り・生酛造り」に統一。
以来、数々の銘酒を世に送り出しています。
■貴醸酒「陽乃鳥」
今回いただくのは、新政酒造のこだわりの日本酒ラインナップの中から、貴醸酒「陽乃鳥」(ひのとり)です。
「貴醸酒」とは、仕込み水の一部を酒に置き換えて仕込んだもの。
だから、その酒は当然、濃厚で甘みの強いものになります。
チャレンジングな新政がさらに新しい日本酒にチャレンジしているようです。
裏ラベルには、こんなメッセージが書かれていました。
貴醸酒 陽乃鳥(ひのとり)
本作品「陽乃鳥」は「貴醸酒」と呼ばれるジャンルのお酒です。
たいへん古い歴史をもつ製法で、すでに出来上がっている既存の酒を加えて仕込む点が特徴となります。
酒がもう一度発酵作用を受けるため、複雑・濃厚な味わいが生み出されるのです。
さて、生誕10周年を目前とする今シーズン、本作品は最終形態へと向けてまた一つ製法をブラッシュアップしております。
仕込みに加える日本酒を、単なる貯蔵酒ではなく、オーク樽に貯蔵した酒に変更しました。
「陽乃鳥」は、より個性的で唯一無二の貴醸酒を目指し進化を続けています。
■飲み口は
さて、新政が手掛ける貴醸酒「陽乃鳥」をいただきます。
杯に注いで、ひと口ぐびり。
これが貴醸酒かぁ…。濃厚にして上品な甘みが広がります。
この上品な甘みは、オーク樽での仕込みが生んだのかしら?もちろん新政随一の甘口。
酒の細部まで、ミリ単位で酵母の旨味が染み渡っている感じ。
そして後味に酸味が広がります。しかもこれまた濃厚!
「複雑・濃厚な味わい」とは言いえて妙ですね。
日本酒のビンテージ、ブランデーのような日本酒。「陽乃鳥」は、そんな楽しい貴醸酒でした。
ありがとう、陽乃鳥! ありがとう、新政酒造!
■基本情報
品名:陽乃鳥(ひのとり)
アルコール分:15度
精米歩合:麹米50%、掛米60%
原材料名:米(秋田県産)、米こうじ(秋田県産米)、日本酒(秋田県産米)
原料米:美山錦(酒米)100%使用
原料米収穫地:秋田市河辺地区
原料米収穫年度:2017年度
醸造年度:平成29年度(2017-2018)