こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、"巡米酒"シリーズから酒米「愛山」使用した「まんさくの花 愛山70」!です。
さまざまな日本酒を楽しむ「夢中図書館 日本酒館」。飲み口レポートや銘柄情報など幅広く日本酒の魅力を伝えます。
■まんさくの花
今日の日本酒は、秋田県横手市から届いたこちらの酒…。
「まんさくの花 愛山70」です。
横手に蔵を構える日の丸醸造の看板銘柄「まんさくの花」。
名前の由来は、昭和56年放送のNHK朝の連ドラ「まんさくの花」。舞台になったのが秋田県横手市でした。
今回いただくのは、「まんさくの花」の特別限定品。発売月によって酒米が変わる「巡米酒」シリーズ。
全ての酒米は精米歩合を70%に統一、酵母も同一の「秋田No.12」を使用しています。
酒米の違いを愉しみ飲み比べられますね。これは日本酒好きにはたまらない…。
今回いただくのは、酒米「愛山」を使用した「まんさくの花 愛山70」です。この酒にかける蔵元の思いが、ラベル裏に記載されています。
さあ出かけよう、酒米を巡る旅へ まんさくの花 巡米70 ー愛山ー
「愛山」は「雄町」の多重交配種で、粒が柔らかい酒米です。割れやすく吸水性が非常に高いため、製造時は特に繊細な扱いが求められます。はっきりとした甘みを持ち、綺麗な酒質ながらも絶妙な苦渋感を持つ、層の厚いお酒です。
(ラベル裏より)
■飲み口は
それでは早速、愛山を使用した「まんさくの花 愛山70」をいただきましょう。
発売月によって、使用する酒米も変われば、ラベルの色も変わる「巡米酒」シリーズ。
今回の「愛山70」は何とも愛らしいピンク色です。そのピンクラベルを眺めながら、トクトクと杯に注ぎます。
ひと口含むと、鼻から舌へと、ほんのりとした甘い香りが広がりました。
ピンク色のラベルの象徴されているような、愛らしくやさしい味わいです。
そして、なんとも美しい、すっきりとした酸味がやって来ます。
さらに後味に広がる渋みは、深い味わいを演出します。決して際立った個性があるわけではないけれど、独特な熟成感があります。
もともと、このシリーズは55%の吟醸でした。それを70%に変更したのは、「米に由来する香味を大切にし、たとえ雑味があってもそれを活かしてまとめ上げ、全体の調和を図るべき」という強い思いからでした。
酒米のポテンシャルを信じたのでしょうね。その思いが見事に結実しています。
気が付けば、どんどん杯が進んでいます。飲みやすいんですよね…。
甘い香りが楽しめるので、その風味に誘われて、ついつい杯を傾けすぎてしまう…。これが「愛山」の層の厚い味わいか…。
これはまた、違う酒米の巡米酒も試してみたい…。そう思う、「まんさくの花 愛山70」でした。
ありがとう、まんさくの花! ありがとう、愛山!
■基本情報
名称:まんさくの花 愛山70
特定名称:純米 一度火入原酒
原材料名:米(国産)、米麹(国産米)
精米歩合:70%
アルコール分:16度
原料米:兵庫県産 愛山100%
製造者:日の丸醸造株式会社
秋田県横手市増田町増田字七日町114-2