こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、「たかじプロトタイプ」無濾過生!原酒でも軽やか、複数酵母のブレンドが醸す試験醸造酒です。
さまざまな日本酒を楽しむ「夢中図書館 日本酒館」。飲み口レポートや銘柄情報など幅広く日本酒の魅力を伝えます。
■たかじプロトタイプ
今日の日本酒は、瀬戸内海のすぐ近く、岡山倉敷の児島に蔵を構える十八盛酒造から。
代表銘柄「多賀治」を醸すこの蔵元から届いた試験醸造酒をいただきます。
それが、「多賀治」を平仮名にした「たかじ」というラベルデザインがなんとも印象深い…。
「たかじプロトタイプ試験醸造酒」無濾過生原酒です。
瀬戸内海の近くにある蔵ということで、十八盛酒造は昔から瀬戸内の魚介類に合う旨味のある酒を造ってきました。
近年は食の多様化が進むなかで、料理に寄り添うように、穏やかな香り・米の旨味を生かした豊かな味わい・呑み飽きしないキレの三つのバランスを大切にした食中酒を造るように心がけています。
そんな十八盛酒造が、さらに新しい世界観を造り出そうと、試験醸造(チャレンジタンク)に取り組んでいます。
それが、平仮名の「たかじプロトタイプ」。今年の試験醸造酒は、数種類の酵母をブレンドして、「多賀治」とは異なる新たな飲み口を実現しました。
なんでも「原酒でもアルコールを15度に抑えて軽いタッチに仕上げました」とのこと。
さてどんな飲み口でしょうか。今日の夢中は、瀬戸内海から届いたチャレンジタンク「たかじプロトタイプ試験醸造酒」無濾過生原酒をいただきます。
■飲み口は
それでは早速、十八盛酒造の醸す「たかじプロトタイプ試験醸造酒」無濾過生原酒をいただきましょう。
開栓注意とのことでゆっくりと栓を開けたら、プシュッと瓶内から炭酸ガスが放出されました。
発酵が進んでたんでしょうね。蔵元が厳選した数種類の酵母が瓶内を駆け巡っていたのもしれません。
ひと口含むと、その酵母の勢いをそのままに、ピリリとフレッシュな発泡感が舌を刺激します。
それと同時にやって来るのが、ほんのりと甘味をまとったキリリとした酸味…。これは面白い飲み口です。
それだけだとお洒落な酒の一つなのですが、さらに面白いのは、酸味も甘味もリフレッシュするような独特な渋みがあること。
「原酒でもアルコールを15度に抑えて軽いタッチに仕上げました」という蔵元の言葉通り、原酒とは思えないほどスルスルと杯を重ねることができます。
この独特な飲み口が、蔵元が試験醸造する理由…酵母を数種類ブレンドして試したかった味なのかも…。
これは試験醸造酒にしておくのは勿体ない。ぜひプロトタイプから正式ラインナップへと格上げしてほしい…。
今日の夢中は、岡山倉敷の十八盛酒造の試験醸造酒「たかじプロトタイプ 無濾過生原酒」でした。
ありがとう、たかじプロトタイプ 無濾過生原酒! ありがとう、十八盛酒造!
■基本情報
名称:たかじプロトタイプ 無濾過生原酒
原材料名:米(岡山県産)・米こうじ(岡山県産米)
原料米:岡山県産山田錦100%
使用酵母:数種類ブレンド
精米歩合:55%
アルコール分:15度
製造者:十八盛酒造株式会社
岡山県倉敷市児島田の口5丁目6番14号