こんにちは。夢中図書館へようこそ！
館長のふゆきです。
今日の夢中は、「一歩己」純米吟醸！阿武隈の大地への愛情たっぷり未来に種まく美酒です。
さまざまな日本酒を楽しむ「夢中図書館 日本酒館」。飲み口レポートや銘柄情報など幅広く日本酒の魅力を伝えます。
■一歩己
今日いただく日本酒は、福島の銘酒「一歩己」（いぶき）。
この酒を醸すのは、福島の阿武隈山地の小さな町にある豊国酒造。江戸天保年間創業の歴史ある老舗酒蔵です。
阿武隈の地産へのこだわりも、この蔵の特徴です。
阿武隈で育てられた米、阿武隈で湧き出る伏流水。これらを原料に、阿武隈の地で、丹精込めて造られた日本酒…。それが、阿武隈の地酒「一歩己」です。
「一歩己」（いぶき）という名前には、「一歩一歩を大切にしたい」という気持ちと、生命の証である「息吹」への思いが込められています。
この酒を造り出したのが、豊国酒造の九代目蔵元にして杜氏の矢内賢征さんです。
ラベル裏には、矢内さんから次のようなメッセージが刻まれていました。
純米吟醸
大好きなこの地に
これからの その先の
未来を見据えて
種をまく。矢内賢征
（ラベル裏より）
■飲み口は
阿武隈の大地への愛が伝わる、温かくも力強いメッセージですね…。
そんな造り手の思いが込められた日本酒「一歩己」純米吟醸をいただきましょう。
定番の「一歩己」純米は若緑色のラベルが特徴ですが、この「一歩己」純米吟醸のラベルは深緑色。
とても落ち着いた色合いなので、飲むほうも落ち着いた気持ちで杯を口に運べます。
穏やかな気持ちのまま杯を傾けると、口のなかにすっきりとした清涼感が広がりました。
透明感ある飲み口…なんの雑味も感じられません。通るほどに喉が洗われていく感じ。
さらに清涼感を増すのが、ごくりと飲み込んだ瞬間、ふわぁっと口のなかに広がる酸味です。
これがもう…うっとりするほど美しい飲み口です。
「大好きなこの地に、これからのその先の、未来を見据えて、種をまく」。
この阿武隈の大地への愛が、これだけの美しい味わいを醸し出すのでしょう…。
「一歩一歩を大切にしたい」とおいう銘柄名に込めた思いをよそに、気づけば、一杯二杯、そして三杯…。どんどん杯が進みます。
こういう日本酒と出会えるから、また明日も杯を傾けるんですよね…。これも「未来を見据えて、種をまく」という蔵元の思いが伝わるからでしょう。
美味しい日本酒をありがとう、豊国酒造！ ありがとう、一歩己！
■基本情報
名称：一歩己 純米吟醸
アルコール分：16度
原材料名：米（国産）、米麹（国産米）
精米歩合：55％
製造者：豊国酒造合資会社
福島県石川郡古殿町大字竹貫字竹貫１１４
