こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今回の「夢中」は、宮城の日本酒「伯楽星」。純米吟醸、おりがらみの生酒です。
■東日本大震災
蔵元は宮城県の新澤醸造店です。
代表的な銘柄であるこの「伯楽星」はJALのファーストクラスで提供されたりして、日本酒ファンのなかでは知名度の高いお酒ではないでしょうか。
この新澤醸造店、明治から続く歴史ある蔵元なのですが、実は廃業の間際までに追い詰められたことがあります。
それは2011年の東日本大震災。
日本観測史上最大となるマグニチュード9.0の揺れは、明治6年建造の蔵に壊滅的な打撃を与えました。
柱を歪ませるほどの衝撃により、数万本の酒瓶が割れ商品として出荷不能となったほか、タンクに熟成中の6000リットルの原酒も停電の影響で廃棄せざるをえなくなりました。
創業の地、三本木での醸造継続は困難。。。
そんな中、三本木から70キロほど離れた山形県境の川崎町に、使われていない酒蔵を見つけました。
幸運にもこの地は山あいにあって、綺麗な水がふんだんに湧き出ていました。
廃業の危機が一転、新たな酒造りへの出発点を迎えることになったわけです。
■伯楽星
そんな酒造りへの真摯な思いがこもった日本酒が、この「伯楽星」。
しかもこの時期限定の、フレッシュな生酒です。
そのお味は。。。?
私の下手なコメントよりも、このお酒のラベルに書かれた、蔵元からのメッセージをお読みいただいた方がいいかもしれません。
『フレッシュな搾りたての味を皆さまにお届けできるよう、搾ってから速やかに出荷する限定の「生酒」です。
「究極の食中酒」を意識し、一層食材を引き立てる事・綺麗で爽やかなキレを演出する事を大切にしています。
繊細ながらも芯のある味わいをお楽しみください。』
新澤醸造店が目指す「究極の食中酒」とは、飲み疲れしない、食事とともにお代わりができる日本酒。
「究極の三杯目」を目指すと、同蔵元の社長が話しています。
生酒だから特に感じるのかもしれませんが、まさに「究極の食中酒」にふさわしい、三杯目も飲むたくなるような爽やかなキレのある飲み口でした。
ありがとう、伯楽星!がんばれ、新澤醸造店!これからも応援します!