こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、茨城の名酒「菊盛」(きくさかり)のピュア茨城純米酒、「風と水 秋あがり」です。
■菊盛
今日いただく日本酒は、茨城の名酒「菊盛」(きくさかり)。
醸すのは、茨城県那珂市に蔵を構える木内酒造です。
創業は、文政6年(1823年)。
創設者は、常陸の国那珂郡鴻巣村の庄屋であった木内儀兵衛という人です。
当時、木内家は村の農家の米を年貢米として水戸藩へ上納する役割を担っていました。
儀兵衛は年貢米の余りを蔵にしまっておくより、酒に加工し販売することを考え、交流のあった会津商人から道具を買い入れて酒造りを始めました。
当時は江戸幕末の動乱期。水戸は尊王攘夷思想が盛んで、その中心的な存在が藤田東湖でした。
その藤田東湖の実父の実家が木内家からほんの数百mのところにありました。東湖は、儀兵衛と同世代ということもあり、木内家に頻繁に出入りしていたようです。
儀兵衛は東湖をはじめとして、尊王攘夷に奔走する水戸志士たちと親交を深めました。
そうした尊王派の志士たちを応援するために、酒の名を「菊盛」としました。菊の御門は天皇家の紋章ですもんね。
■飲み口は
そんな「茨城愛」に満ち溢れた酒蔵、木内酒造。
今日は、酒米も水も酵母もすべて地元茨城にこだわった「菊盛」をいただきます。
その名も、「菊盛 ピュア茨城純米酒 風と水 秋あがり」。
米は茨城で生まれた酒造好適米「ひたち錦」、酵母は豊かな香りを醸しだす「ひたち酵母」、那珂川の清らかな伏流水と茨城の杉から作った木桶で仕込んだ、茨城愛たっぷりのピュア茨城純米酒です。
さっそく杯に注いで、グビリとひと口。
すると、すっきりとした酸味が口の中に広がります…。
その酸味は、後味までしっかりと残って、飲むほどにシャキッとする感じ。
これは、水戸志士たちの意志も、強く真っ直ぐなものとなったことでしょう。
透明感が高い飲み口です。爽快感に満ちあふれています。
まさに、「風と水」という名前の通り、清涼感が吹き抜ける味わいです。
幕末の若き志士たちを後押しした、ピュアで真っ直ぐな日本酒。
ひと夏を蔵の冷暗所でじっくりと熟成させ、秋に旨味の乗った味わいを楽しむ「秋あがり」。
秋の夜長に、茨城愛がぎゅっと詰まった日本酒をいただきましょう。
ありがとう、菊盛! ありがとう、ピュア茨城純米酒「風と水 秋あがり」!
■基本情報
品名:「菊盛」ピュア茨城 純米酒 風と水 秋あがり
原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)
原料米:茨城県産ひたち錦100%
精米歩合:55%
アルコール分:16度
製造者:木内酒造合資会社
茨城県那珂市鴻巣1257