こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、「聖 雄山錦 純米大吟醸」!赤城山の寒風が醸す爽快美酒…試験醸造の生酒です。
さまざまな日本酒を楽しむ「夢中図書館 日本酒館」。飲み口レポートや銘柄情報など幅広く日本酒の魅力を伝えます。
■聖 雄山錦 純米大吟醸
今日の日本酒は、上州赤城山麓に蔵を構える「聖酒造」から届いた試験醸造酒。
「聖 試験醸造酒 雄山錦 純米大吟醸」です。
「酒の名を 聖と負ほせし古の 大き聖の言の宣しさ」
万葉の歌人・大伴旅人が詠うように、「聖」(ひじり)とは良く澄んだ酒を意味します。
そんな「聖」を名に冠した聖酒造は、天保12年(1841年)創業の老舗蔵。
蔵を構える赤城山西南麓の渋川市北橘町は、乾燥した赤城おろしが吹く寒冷な地として知られます。
住む人は眉をひそめる赤城おろしも、冬場の寒造りには最適…。
聖酒造は、清涼な空気と緑豊かな自然環境を生かした良質な酒造りを行っています。
■飲み口は
そんな聖酒造が試験醸造した純米大吟醸をいただきましょう。
令和四酒造年度試験醸造酒「聖 雄山錦 純米大吟醸」生酒です。
ちなみに、昨年は酒米「美山錦」を使っていたみたい。今回は「雄山錦」です。
試験醸造だから、いろいろチャレンジをしたらいいですよね。そして、美味しいものはどんどん商品化を…。
では、「雄山錦」を使った「聖」純米大吟醸をいただきます。
杯にトクトク注ぐと、周りに酸っぱい香りが広がりました。なんて香りが強い日本酒なんでしょうか…。
そんな香りもろとも杯を傾けると、口のなかにも甘酸っぱい香りが広がりました。
柑橘系の果実のような爽快な酸味です。それが喉を通った後も、しばらく口のなかに余韻として残ります。残り香強い…。
ただ、酸味強め系の酒かというと、そんなことはありません。酸味とともに、まろやかな甘みが広がります。
これが、やさしい甘さなんですよね…。日本酒が苦手な人でもきっとイケるでしょう。
この飲み口は、焼酎製造に用いる白麹を使用した効果なのでしょう。
白麹由来の上品な酸がすっきりとした味わいを演出しています。これは何杯でもイケちゃうやつです。
それにしても、これが試験醸造酒というから驚きです。完成度高い…。
しかも純米大吟醸…純度の高い、美しい日本酒です。商品化したら、間違いなく固定ファンができるでしょう。
ということで、きっとまた定番酒として出会えると確信しつつ、惜しげもなく杯が進んでいきます。
「酒の名を 聖と負ほせし古の 大き聖の言の宣しさ」。古の歌に思いを馳せて、すっかり夢見心地になっていくのでした…。
ありがとう、「聖 雄山錦 純米大吟醸」! ありがとう、聖酒造!
■基本情報
名称:聖 試験醸造酒 雄山錦 純米大吟醸
原材料:米、米こうじ
原料米;富山県産 雄山錦 100%
精米歩合:50%
アルコール分:15%
令和四酒造年度 P-27号
製造者:聖酒造株式会社
群馬県渋川市北橘町下箱田380