こんにちは。夢中図書館へようこそ!
館長のふゆきです。
今日の夢中は、愛知県岡崎市の老舗蔵が醸す日本酒、「二兎」萬歳70、純米生原酒です。
■二兎
かわいらしい二匹の兎が向き合うラベル。
その名も「二兎」。萬歳70、純米生原酒です。
童話のような素敵なラベルですね。二兎の間には、黄金色の稲穂が輝いています。
この日本酒で使用しているのが、地元の復刻米「萬歳」(ばんざい)です。
この萬歳は、大正時代に天皇献上されていましたが、一時は栽培が途絶えてしまった幻の米。
愛知県岡崎市が復活させた復刻米を、現在は同市の丸石醸造のみが使用しています。
この丸石醸造は、愛知県岡崎市に蔵を構える老舗酒蔵。
ラベルに「MARUISHI 1690」と刻まれている通り、創業は1690年(元禄3年)。「三河武士」や「徳川家康」という銘柄で商いを広めますが、2015年に新たにリリースしたブランドが「二兎」です。
「二兎を追うものは一兎をも得ず」という諺がありますが、この銘柄のコンセプトは「二兎を追うものしか二兎を得ず」。
ラベルには、蔵元から以下のメッセージが刻まれています。
"二兎追うものしか二兎を得ず"
味と香、酸と旨、重と軽、甘と辛、入りと後味、複雑と綺麗。二律背反する二つのコトガラを最高のバランス味わいになるように作りました。
米・水・蔵…すべてが岡崎のテロワールを感じてください。
(ラベル裏より)
萬歳米は岡崎で、100年以上前に収穫された由緒あるお米です。それを今に復刻させました。
■飲み口は
それでは早速、幻の復刻米「萬歳」を用いた日本酒「二兎」をいただきましょう。
杯に注ぐと、杯を満たすその色はやや飴色がかっています。
さすが100年以上前に収穫された由緒ある米を醸した酒。なんだか風格を感じる佇まいです。
実際に喉に流し込むと、その風格そのまま、力強い飲み口です。
甘味もあってキレもある。酸味も旨みもたっぷり。たしかに二兎を追っている…。
これはガツンと来ます。かわいらしいラベルに騙されてはいけません。
美麗な吟醸酒がブームとなるなか、それに抗うような硬派な酒、由緒ある復刻米が生み出した力強い日本酒です。
二兎を追う者は、相当に酒好きのひとじゃないといけないみたい…。
ただ、酒好きのひとにとっては、サイコーの酒です。
ありがとう、二兎! ありがとう、萬歳!
■基本情報
品名:二兎 純米 萬歳七十 生
原材料名:米(国産)・米麹(国産米)
精米歩合:70%
アルコール分:16%
製造者:丸石醸造株式会社
愛知県岡崎市仲町6-3-3